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空き家率が低い街ランキング全国 TOP50|住宅・土地統計で住宅需給を比較

空き家率は、住宅需要の強さと地域経済の活力を映す鏡のような指標です。空き家が少ない街は住宅需要が継続的に強く、不動産の資産性が落ちにくい、人口流入が続いている、生活インフラが維持される、という良い循環が起きやすい傾向があります。本ガイドでは総務省「住宅・土地統計調査」をもとに、空き家率が低い自治体の TOP50 を紹介します。

全国の統計サマリー(対象 1,055 自治体)

中央値

14.3 %

平均

15.6 %

最大

70.4 %

最小

3.6 %

ランキング TOP50

対象は人口 1 万人以上の自治体(政令市は親市に集約)。値は空き家数 ÷ 総住宅数 × 100 で算出した空き家率(%)。低いほど上位(住宅需要が強い)です。

順位自治体%
1美郷町秋田県3.6 %
2中城村沖縄県3.9 %
3平群町奈良県4.3 %
4富谷市宮城県4.6 %
5南風原町沖縄県4.7 %
6志木市埼玉県5.2 %
7八潮市埼玉県5.3 %
8須恵町福岡県5.6 %
9稲美町兵庫県5.7 %
10東郷町愛知県6.2 %
11大野城市福岡県6.2 %
12越谷市埼玉県6.2 %
13春日部市埼玉県6.3 %
14島本町大阪府6.3 %
15松伏町埼玉県6.3 %
16守谷市茨城県6.4 %
17粕屋町福岡県6.4 %
18浦安市千葉県6.4 %
19斑鳩町奈良県6.7 %
20草津市滋賀県6.7 %
21菊陽町熊本県6.7 %
22八千代市千葉県6.7 %
23八重瀬町沖縄県6.7 %
24うるま市沖縄県6.8 %
25鶴ヶ島市埼玉県6.8 %
26上三川町栃木県6.8 %
27沖縄市沖縄県6.8 %
28伊奈町埼玉県6.8 %
29つくばみらい市茨城県6.9 %
30明和町三重県6.9 %
31香芝市奈良県6.9 %
32朝霞市埼玉県6.9 %
33日の出町東京都6.9 %
34伊勢原市神奈川県7.0 %
35久御山町京都府7.0 %
36宜野湾市沖縄県7.0 %
37時津町長崎県7.1 %
38戸田市埼玉県7.2 %
39志免町福岡県7.2 %
40栗東市滋賀県7.2 %
41益城町熊本県7.3 %
42読谷村沖縄県7.4 %
43白岡市埼玉県7.4 %
44東員町三重県7.4 %
45石垣市沖縄県7.4 %
46新座市埼玉県7.5 %
47福津市福岡県7.5 %
48富士見市埼玉県7.6 %
49合志市熊本県7.6 %
50名取市宮城県7.6 %

このランキングを見るときの注意

空き家率は「住宅需要の強さ」を測る指標として有効ですが、自治体間で算出方法(賃貸空き家を含むか・別荘を含むかなど)に若干の差があります。最新値は数年に 1 度の調査ベースのため、急激な人口流入や転出で実態と乖離している可能性もある点に注意してください。

空き家率が低い ≠ 住みやすい というケースもあります。例えば再開発で新築マンションが大量供給された都心部では、空き家率は低めに出ますが、家賃・地価が突出して高いというトレードオフが生じます。住みやすさ総合スコアとセットで見ることをおすすめします。

上位の街をピックアップ

1 位美郷町秋田県 ・人口 18,613
なぜ上位なのか
秋田県内陸の小規模町。空き家率が極めて低水準で、住宅需要が住民層の中で完結している様子が伺えます。地域コミュニティの結びつきが強く、住宅の継承が世代間で続いている可能性があります。
注意したい点
人口規模が小さく、生活インフラの選択肢は限定的。冬季の降雪も厳しいエリアです。空き家率は低くても、街の将来人口推計と併せて見る必要があります。
向いている人
東北・秋田での Iターン・地縁ある移住を検討する世帯、地域コミュニティへの参加意欲がある層。
2 位中城村沖縄県 ・人口 22,157
なぜ上位なのか
沖縄本島中部の住宅地で、那覇まで車で 30 分圏内。沖縄県の中でも住宅需要が継続的に強く、住宅地としての将来性が見込まれるエリアの一つ。空き家率が低水準で、新興住宅地としての成長性も支えています。
注意したい点
沖縄県内の他自治体に比べて住居コストは中位寄りで、車生活が前提。台風シーズンの影響は本州より大きい点も踏まえた検討が必要です。
向いている人
沖縄県への移住・住み替えを検討する世帯、那覇通勤可能な範囲で住宅を購入したいファミリー層。
3 位平群町奈良県 ・人口 18,009
なぜ上位なのか
近鉄生駒線で奈良市・大阪方面へのアクセスが両立する奈良県北西部の住宅地。住宅需要が継続的に強く、空き家率が低水準を保っています。閑静な住宅地としての性格が安定しており、地価の下落も抑えられています。
注意したい点
市内雇用は限定的で、近鉄沿線への通勤が前提。鉄道路線が単線のため、通勤時間帯の本数や速達性は限定的です。
向いている人
奈良・大阪通勤を前提とした世帯、関西圏で住宅地としての安定性を求めるファミリー層。

データ出典

総務省「住宅・土地統計調査」令和 5 年

空き家率が街選びの指標になる理由

空き家率は、住みやすさを直接測る指標ではありませんが、街の「健康診断」として有効に機能します。空き家が少ない街は、住宅需要が強く、人口が安定または増加している可能性が高く、生活インフラ(商業・教育・医療)も維持されやすい傾向があります。

逆に空き家率が高い街では、住宅供給が需要を上回っており、人口減少・高齢化・産業流出などの構造的課題を抱えていることが多くあります。住み替えで「資産性が落ちにくい街」を選びたい場合、空き家率は重要な参考指標になります。

ただし、空き家率が低い ≠ 住みやすい、空き家率が高い ≠ 住みにくい、という単純な関係でもない点には注意が必要です。空き家率は「住宅需給の強さ」を測る指標で、住みやすさそのものとは別の軸です。

上位に入りやすい自治体の傾向

1 つ目の傾向は、東京 23 区中心部です。住宅需要が常に強く、新築供給があっても短期間で吸収されるため、空き家率が低水準を保っています。資産性の観点で最も安定したエリアと言えます。

2 つ目は、大都市圏のベッドタウンです。横浜市の郊外区、川崎市、さいたま市、千葉のベイエリア、大阪府北摂、神戸市東灘区・灘区など、通勤利便性の高い住宅地は住宅需要が継続的に強く、空き家率が低水準です。

3 つ目は、産業集積のある地方中核都市です。大企業の本社・基幹工場立地町(豊田市・刈谷市・神栖市など)は雇用が安定し、住宅需要が継続するため空き家率が低めに出ます。

空き家率が高い自治体に住むリスクと機会

空き家率が高い自治体に住むことは、必ずしもネガティブだけではありません。住居コストが安い・物件選択肢が広い・古民家のリノベーションを楽しめるなど、空き家率の高さがメリットになるケースもあります。

ただし、長期居住で家を購入する場合は、地価の下落リスクや、将来売却するときの流動性低下を覚悟する必要があります。「終の住処」としては成立しても、「いずれ売却する」前提では慎重に考えるべきです。

また、空き家率が高い自治体では、商業施設・医療施設・公共サービスの維持が将来的に難しくなる可能性もあります。生活インフラの持続性は、自治体の将来人口推計や財政力指数で補完して見るとよいでしょう。

空き家率と他のスコアの組み合わせ

資産性を重視するなら、空き家率の低さと地価の安定性をセットで見るとよいです。本サイトの「地価が高い街ランキング」と「空き家率が低い街ランキング」を見比べると、両方で上位に入る自治体が「資産性が落ちにくい街」の有力候補と言えます。

住みやすさ総合の観点では、空き家率は補助指標として使うのがおすすめです。本サイトの住みやすさ総合スコアには空き家率が直接含まれていませんが、空き家率が低い街は他の軸(治安・利便性・所得)も良好な傾向があります。

地方移住で「衰退している自治体を避けたい」場合は、空き家率の上昇トレンドを見るのも有効です。住宅・土地統計調査の前回値と今回値を比較することで、街の活力の方向性が見えてきます。

本ランキングの使い方

本ランキングは「空き家率が低い」順なので、住宅需要が強い・資産性が落ちにくい街の入り口として使えます。ただし、これだけで住み替え先を決めるのは早計です。

気になる自治体が見つかったら、本サイトの個別自治体ページで 8 軸スコア(治安・所得・住居コストなど)を併せて確認してください。空き家率が低くても住居コストが極端に高い街、住居コストは抑えめでも他の軸が極端に低い街など、空き家率以外の側面が見えてきます。

また、本サイトの郵便番号 7 桁ページではマルチハザード災害リスクと最寄り駅情報も見られます。資産性を重視するなら、災害リスクが低い町丁目を選ぶことも長期視点で重要なチェックポイントになります。

よくある質問(FAQ)

空き家率が低い街は住みやすいですか?

傾向としては関連がありますが、必ずしもイコールではありません。空き家率が低い街は住宅需要が強く資産性が落ちにくい傾向がありますが、住居コストが高い・狭い住居になりがちといったトレードオフもあります。住みやすさ総合スコアと組み合わせて見ることをおすすめします。

空き家率はどう計算されていますか?

総務省「住宅・土地統計調査」の空き家数を総住宅数で割り、100 倍しています。賃貸用空き家・売却用空き家・別荘・その他の空き家がすべて含まれます。

資産性が落ちにくい街を見つけたいのですが、何を見ればいいですか?

空き家率の低さと地価の安定性、人口推移を組み合わせて見るのが基本です。本サイトの「地価が高い街ランキング」と本ランキングの両方で上位に入る自治体は、資産性が落ちにくい有力候補と言えます。

空き家率が高い自治体に住むデメリットはありますか?

中長期で見ると、地価の下落、商業・医療・公共サービスの撤退、将来売却時の流動性低下などのリスクがあります。一方で、住居コストが安い・物件選択肢が広いなどのメリットもあるため、住む期間と目的次第です。

データはいつのものですか?

令和 5 年(2023 年)総務省「住宅・土地統計調査」のデータです。約 5 年に 1 度の調査ベースなので、最新値が実態とずれている可能性もあります。

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